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コンサルティングファームの働き方|プロジェクト・アサイン・稼働の仕組み
コンサルティングファームへの転職を考えるとき、
プロジェクトはどうやって決まるのか
希望する案件に入れるのか
プロジェクトが終わったら次はどうなるのか
忙しいと言われるけれど、実際に何が忙しいのか
といった働き方の部分は、外から見ると分かりにくいところです。
一般的な事業会社では、所属する部署や担当業務がある程度決まっていることが多い一方、コンサルティングファームでは「プロジェクト単位」で仕事をすることが基本になります。
そのため、同じファームに所属していても、どのプロジェクトにアサインされるかによって、仕事内容や働き方、身につく経験が大きく変わります。
今回は、コンサルティングファームのプロジェクトやアサイン、稼働の仕組みについて整理します。
※アサインの方法や働き方の制度は、ファームや部門によって異なります。ここでは一般的な傾向として紹介します。
コンサルの仕事は「プロジェクト単位」で動く
コンサルティングファームでは、クライアントから依頼を受け、プロジェクトチームを組成して課題解決を支援します。
プロジェクトのテーマは、
新規事業の立ち上げ
業務プロセスの改革
DX戦略の策定
基幹システムの刷新
組織・人事制度の改革
コスト削減
M&A後の統合支援
などさまざまです。
プロジェクトが始まると、そのテーマに必要な経験や専門性を持つコンサルタントがチームに入り、一定期間クライアントを支援します。
プロジェクトが終了すると、同じチームがそのまま続くとは限りません。次のプロジェクトでは、クライアントもテーマもメンバーも変わることがあります。この「案件ごとに仕事の環境が変わる」という点が、コンサルティングファームの働き方の大きな特徴です。
プロジェクトの期間は案件によって異なる
プロジェクトの期間は、扱うテーマによって大きく異なります。
戦略策定や市場調査などでは、比較的短い期間で集中的に検討を行うことがあります。一方、業務改革や大規模なシステム導入では、構想から実行まで長期間にわたって支援することもあります。
たとえば、マッキンゼー、BCG、ベインなどの戦略系ファームでは、比較的短い期間で集中的に検討するプロジェクトが多い傾向にあります。一方、アクセンチュア、Big4、アビームコンサルティングなどの総合系ファームでは、システム導入を含む大規模プロジェクトで、長期間関わることもあります。
そのため、同じ「コンサルタント」でも、
数か月ごとに異なる業界やテーマを経験する人
一つのクライアントを長期間支援する人
大規模プロジェクトの中で担当領域を変えながら経験を積む人
など、キャリアの積み方はさまざまです。転職時には、「どのようなプロジェクトが多いか」だけでなく、「どのくらいの期間、どこまで支援することが多いのか」も確認しておくと、実際の働き方をイメージしやすくなります。
「アサイン」とはプロジェクトへの配属のこと
コンサル業界でよく使われる「アサイン」とは、どのプロジェクトに参加するかを決めることです。
新しい案件が始まると、
必要な人数
求められる役職
業界経験
業務知識
ITなどの専門スキル
過去のプロジェクト経験
などを踏まえて、チームが組成されます。
ただし、アサインの決め方はファームによって異なります。特定の業界やサービスラインに所属し、その領域の案件を中心に担当するファームもあれば、所属組織を細かく固定せず、幅広いプロジェクトからアサインを決める「ワンプール型」の組織(ベイカレント、ビジョン・コンサルティングなど)もあります。
どちらが良いということではなく、キャリアの作り方が異なります。大規模な総合系ファーム(Big4、アクセンチュアなど)では、業界別や専門領域別に組織が分かれていることが多く、組織体制の違いについては別のコラムで詳しく解説します。
希望するプロジェクトに必ず入れるわけではない
コンサルへの転職でよくあるイメージの一つが、「さまざまな案件の中から、自分がやりたいプロジェクトを選べる」というものです。実際には、必ずしも自由に選べるとは限りません。
アサインは、
その時点で動いている案件
クライアントのニーズ
本人の経験やスキル
役職
プロジェクト側が必要としている人材
現在の稼働状況
など、さまざまな要素で決まります。本人の希望を確認する仕組みがあっても、希望と案件の状況が一致するとは限りません。
たとえば「新規事業の案件をやりたい」と考えていても、そのタイミングで案件がなければ、別のプロジェクトへアサインされることがあります。
そのため、ファーム選びでは「どんな案件がありますか」だけでなく、「実際にどのようにアサインが決まりますか」と確認することが重要です。
アサインの仕組みはキャリア形成にも影響する
どのプロジェクトを経験するかは、その後のキャリアにも影響します。
IT戦略やシステム構想の案件を多く経験すれば、その領域の専門性が高まります。金融業界のプロジェクトを継続して担当すれば、金融領域に詳しいコンサルタントとして評価されるようになることもあります。一方で、幅広い案件を経験することで、自分の得意な領域を見つけるキャリアもあります。
そのため、
幅広いテーマを経験したいのか
特定業界の専門性を高めたいのか
特定のソリューションを深めたいのか
という希望によって、自分に合う組織やアサイン制度も変わります。
「有名なファームだから」という理由だけでなく、自分がどのような経験を積みやすい環境なのかを見ることが大切です。
プロジェクトの合間に「アベイラブル」が発生することもある
プロジェクトが終了してから次の案件に入るまで、一時的にプロジェクトへアサインされていない期間が発生することがあります。コンサル業界では、こうした状態を「アベイラブル」と呼ぶことがあります。
アベイラブル期間には、
次のプロジェクトを探す
提案活動を支援する
社内資料を作成する
研修を受ける
資格取得や学習を進める
社内活動に参加する
などを行うことがあります。
アベイラブル自体が必ずしも悪いわけではありません。忙しいプロジェクトの後に学習時間を確保したり、次に進みたい領域の準備をしたりすることもできます。
一方で、長期間プロジェクトに入れない状態が続けば、経験を積む機会が減ることにもつながります。そのため、ファームによっては、アサイン状況や稼働率が評価の一部として意識されることもあります。
コンサルの「稼働率」とは何か
コンサルティングファームでは、「稼働率」という言葉もよく使われます。簡単にいうと、勤務時間のうち、どの程度クライアント案件に従事しているかを見る考え方です。
コンサルティング会社は、コンサルタントがクライアントプロジェクトに参加し、その対価としてフィーを受け取ることで売上を作ります。そのため、どれだけのコンサルタントが案件に入っているかは、ファームの収益にも関係します。
ただし、すべての時間をクライアント案件に使えばよいわけではありません。社内研修、採用活動、提案活動、サービス開発など、ファームを運営するために必要な仕事もあります。役職が上がると、クライアントワークだけでなく、営業や組織運営に使う時間も増えていきます。
「忙しい」の中身はプロジェクトによって違う
コンサル業界は「忙しい」というイメージを持たれやすい業界ですが、すべてのプロジェクトが常に同じ忙しさというわけではありません。
稼働が高くなりやすいタイミングとしては、
重要なクライアント報告の前
提案資料の提出前
プロジェクトの立ち上げ時
システムのリリース前
短期間で分析や検討を行う案件
などがあります。反対に、比較的落ち着いて進められる時期もあります。
「コンサルは毎日〇時間働く」と単純に考えるよりも、プロジェクトやフェーズによって波があると考えた方が実態に近いでしょう。同じファームでも、所属部門や担当クライアントによって働き方が異なることがあります。
制度だけでなく「プロジェクトでの運用」も見る
求人票には、リモートワーク、フレックスタイム、有給休暇、育児支援制度など、さまざまな制度が記載されています。
ただし、コンサルティングではクライアントと一緒に仕事をするため、実際の働き方がプロジェクトによって変わる場合があります。会社としてリモートワーク制度があっても、クライアントとの打ち合わせやプロジェクト方針によって出社が必要になることがあります。反対に、オンライン中心で進む案件もあります。
働き方を確認するときは、制度の有無だけでなく、
実際の出社頻度
クライアント先への常駐の有無
プロジェクトによる違い
繁忙期の働き方
チーム内での運用
まで確認すると、入社後のギャップを減らしやすくなります。
転職前に確認したいのは「案件」だけではない
コンサルファームを選ぶ際、「どんなプロジェクトがありますか」と質問する方は多くいます。もちろん案件内容は重要ですが、それだけでは十分ではありません。
どのようにアサインが決まるのか
希望はどの程度反映されるのか
一つの案件にはどのくらい関わるのか
プロジェクト終了後はどのように次の案件が決まるのか
特定領域の専門性を作りやすいのか
プロジェクトによって働き方はどの程度変わるのか
といった部分まで確認することが大切です。
同じような案件を扱っているファームでも、アサインの仕組みが違えば、実際に積める経験は変わります。「どんな仕事があるか」と「自分がその仕事を経験できる仕組みになっているか」を分けて見ることが、ファーム選びのポイントです。
おわりに
コンサルティングファームの働き方を理解する上では、「プロジェクト」「アサイン」「稼働」という3つの仕組みを知っておくことが大切です。
どのプロジェクトに参加するかによって、仕事内容だけでなく、身につく専門性やその後のキャリアも変わります。また、ファームによってアサインの決め方や組織構造も異なります。
幅広い案件を経験したいのか
特定の業界やテーマで専門性を高めたいのか
自分の希望を反映しやすい環境を選びたいのか
ファームを比較するときは、求人票に書かれている仕事内容だけでなく、実際にどのようにプロジェクトへ入り、どのような経験を積んでいくのかまで確認してみてください。制度やブランドだけでは見えにくい部分ですが、入社後の仕事内容やキャリアを大きく左右するポイントになります。
「ファームごとのアサインの仕組みの違いを知りたい」
「自分の希望する経験を積めるファームはどこか迷っている」
という方は、ぜひ一度ご相談ください。
これまで担当してきたプロジェクトや役割を一緒に整理しながら、今後伸ばしたい経験に合う環境を考えていきましょう。
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