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コンサルティングファームの評価制度|昇進・評価は何を基準に決まるのか
コンサルティングファームへの転職を考えるとき、仕事内容や年収と比べると見落とされやすいのが「評価制度」です。
コンサル業界では、年次だけで自動的に役職が上がるわけではありません。
プロジェクトでどのような成果を出したのか
現在の役職で求められる役割を果たせているのか
次の役職を任せられる状態になっているのか
こうした点をもとに評価され、昇進や昇給が決まっていきます。また、役職が上がるにつれて、評価されるポイントも変わります。
今回は、コンサルティングファームではどのように評価が行われ、昇進に何が求められるのかを整理します。
※評価制度や昇進の基準は、ファーム、部門、職位によって異なります。ここでは一般的な傾向として紹介します。
コンサルの評価は「プロジェクトでの成果」が基本になる
コンサルタントの仕事は、プロジェクト単位で進むことが一般的です。
そのため評価も、日常的な勤務態度だけではなく、実際のプロジェクトでどのような価値を出したかが中心になります。単に忙しく働いたかどうかではありません。
たとえば若手であれば、
担当した仕事を期限までに完成させたか
分析や資料の品質は十分だったか
指示された内容を正しく理解できたか
自分で考えて仕事を進められたか
フィードバックを次の仕事に活かせたか
といった点が見られます。
プロジェクトごとにフィードバックを受けることも多い
コンサルティングファームでは、一人の上司と年間を通して仕事をするとは限りません。プロジェクトが変われば、マネージャーやチームメンバーも変わります。
そのため、プロジェクト終了時や一定期間ごとに、担当した上司からフィードバックを受け、その内容を評価に反映する仕組みを設けているファームがあります。
評価の観点としては、
分析力
問題解決力
コミュニケーション
クライアント対応
プロジェクト推進
チームへの貢献
など、複数の項目が挙げられます。
一つのプロジェクトだけでなく、複数の案件で安定して成果を出せているかを見ることで、次の役職を任せられる状態かが判断されます。
役職が上がるにつれて、評価されるポイントは変わる
若手|自分の仕事をやり切れるか
アナリストやコンサルタントクラスでは、まず任された仕事を高い品質でやり切れることが求められます。
たとえばリサーチを任された場合でも、情報を集めるだけでは十分ではありません。
何のために調べているのか
どの情報が必要なのか
どのように整理すれば意思決定に使えるのか
そこまで考えながら進める必要があります。
最初は細かく指示を受けていても、経験を積むにつれて、「この目的なら、次にこれを調べた方がよい」「この分析結果なら、追加でここを確認する必要がある」と、自分で仕事を組み立てられることが期待されます。
若手から次の役職へ上がる際には、指示を受けて動く状態から、自分の担当領域を自走できる状態になっているかが一つのポイントです。
マネージャー|チームを通じて成果を出せるか
マネージャークラスになると、評価されるポイントは大きく変わります。
自分自身が優れた資料を作れることよりも、
プロジェクト全体を適切に進められているか
メンバーへ仕事を割り振れているか
成果物の品質を担保できているか
クライアントと良好な関係を築けているか
問題が起きたときに対応できるか
といった部分が重要になります。
優秀なプレイヤーだった人が、そのまま優秀なマネージャーになるとは限りません。役職が上がることで、求められる能力そのものが変わるためです。
シニアマネージャー以上|案件を作れるか
シニアマネージャーやディレクター、パートナーなど、さらに上の役職になると、プロジェクトを成功させるだけでは十分ではなくなります。重要になるのが、クライアントとの関係構築や案件獲得です。
既存クライアントから新しい課題を聞き出す
次のプロジェクトを提案する
新規クライアントとの関係を作る
提案書を作成し、案件を受注する
新しいサービスを立ち上げる
コンサルティングファームも企業である以上、継続的に案件を獲得し、売上を作る必要があります。そのため上位職になるほど、「良いコンサルタントであること」に加えて、「ファームのビジネスを成長させられるか」という視点が強くなります。
専門性も評価を左右する
役職が上がるにつれて、特定領域の専門性が求められることもあります。
金融業界に詳しい
製造業の業務改革に強い
ERP導入の経験が豊富
M&AやPMIに詳しい
人事制度改革に強い
データ・AI領域に詳しい
若手のうちは幅広いプロジェクトを経験することもありますが、経験を積むほど、「この領域ならこの人」と認識されることが強みになります。
専門性があると、プロジェクトへのアサインだけでなく、提案や案件獲得にも関わりやすくなります。長くキャリアを築くのであれば、自分がどの領域を強みにしていくのかを考えることも必要です。
シンクタンク系の野村総合研究所、三菱総合研究所、日本総合研究所などでは、コンサルタント、研究員、ITの職種など、ポジションによって評価の軸が異なる場合があります。
評価は「次の役職を任せられるか」で考えられる
コンサルの昇進を考える上で大切なのは、現在の仕事ができているだけでは、必ずしも次の役職へ上がれるとは限らないという点です。
たとえば、コンサルタントとして非常に優秀でも、
メンバーを指導した経験がない
クライアントとの折衝経験が少ない
プロジェクト全体を見る経験がない
という状態であれば、すぐにマネージャーとして活躍できるとは限りません。
昇進では、「現在の役職で成果を出しているか」と同時に、「次の役職の仕事を任せられる状態になっているか」も見られます。昇進を目指す場合は、現在の業務をこなすだけでなく、一つ上の役職で求められる仕事を少しずつ経験していくことが大切です。
アサインによって評価機会が変わることもある
コンサルティングファームでは、どのプロジェクトに入るかによって、経験できる仕事が変わります。
大規模プロジェクトの一部分だけを担当する場合と、少人数のプロジェクトで幅広い役割を任される場合では、得られる経験が異なります。クライアントとの折衝が多い案件もあれば、分析や資料作成が中心になる案件もあります。
そのため、評価制度そのものに加えて、
どのようにアサインが決まるのか
希望する案件に手を挙げられるのか
どのような経験を積めば昇進につながるのか
といった点も、キャリア形成では重要です。転職時には、評価制度とアサイン制度をセットで確認すると、そのファームでのキャリアをイメージしやすくなります。
「Up or Out」はすべてのファームで同じではない
コンサル業界について調べていると、「Up or Out」という言葉を目にすることがあります。一定期間で昇進できなければ退職を求められる、という意味で紹介されることが多い言葉です。
ただし、実際の昇進制度や運用はファームによって異なります。
昇進スピードを強く求めるファームもあれば、専門性を活かしながら同じ職位で長く働けるキャリアを用意しているファームもあります。たとえば、マッキンゼー、BCG、ベインなどの戦略系ファームと、アクセンチュアやBig4などの総合系ファームでは、役職の構成や昇進の考え方が異なる場合があります。また、評価が思うように上がらなかったからといって、すぐに退職になるとは限りません。
「コンサル=必ずUp or Out」と一括りにせず、それぞれのファームがどのような評価・昇進制度を採用しているのかを見ていきましょう。
転職するときは評価制度まで確認する
コンサルティングファームを比較するときは、入社時の年収や役職だけでなく、その後どのように評価されるのかも確認しておきたいところです。
評価は年に何回行われるのか
誰が評価するのか
プロジェクト評価はどのように反映されるのか
昇進の目安はどの程度なのか
マネージャー以上では何が評価されるのか
専門職としてのキャリアがあるのか
入社時の条件が良くても、その後の昇進基準が自分の目指すキャリアと合っているとは限りません。特に経験者採用の場合は、「どの役職で入るか」だけでなく、「その次に何を求められるのか」まで確認しておくことが重要です。
おわりに
コンサルティングファームの評価は、仕事量や勤務年数だけで決まるものではありません。
若手では、自分の担当業務を高い品質でやり切れるか。
経験を積むと、自分で仕事を組み立てられるか。
マネージャーでは、チームを通じてプロジェクトを成功させられるか。
さらに上の役職では、クライアントとの関係を築き、新しい案件やビジネスを生み出せるか。
役職が変わるたびに、評価されるポイントも変化していきます。
そのため、ファームを選ぶ際には年収や仕事内容だけでなく、「どのような人が評価され、どのようにキャリアアップしていくのか」まで確認することが大切です。自分の得意な働き方と、そのファームの評価基準が合っているか。そこまで見ることで、入社後のキャリアもより具体的にイメージしやすくなります。
「今の経験だと、次にどの役職を目指せるのか分からない」
「ファームごとの評価や昇進の違いを知りたい」
という方は、ぜひ一度ご相談ください。
これまで担当してきたプロジェクトや役割を一緒に整理しながら、今後のキャリアに合う環境を考えていきましょう。
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